人によって違う自己表現の方法
私たちは赤ちゃんの時、伝え方が分からないから泣きました。
少し大きくなると言葉で伝えられる様になりました。それでもうまく伝わらない時は怒ったり顔の表情を変えたり、違う方法も使える様になりました。
小・中学生になってくると言葉で自分の想いを伝えられる人と、そうでない人に差が出てきます。うまく伝えられない人は引っ込み思案になったり、喧嘩っ早くなったりすることもあるでしょう。
表面的にはこの様に言葉でうまく伝えられる人は自己表現が出来る人。うまく伝えられない人は自己表現が苦手な人と捉えがちです。言葉で上手く伝えられないと「コミュニケーション能力を高めよう」とか言ったりしますが、私は人それぞれ自己表現の方法は違っていいと思います。
大人になると言葉でうまく伝えられない時に、子供の時の様に泣いたり怒ったりすることは難しくなり、伝えられないことにストレスが溜まります。でも言葉でうまく伝えられない人はそこばかり頑張っても逆効果だと思います。それよりも自分にあった方法で自分を表現して発散した方がその人の魅力が引き出せると思っています。
私が思いつく自己表現の方法は例えばこんなものです。
絵を描く
文章を書く
スポーツをする
楽器を弾く
料理をする
この他にもたくさんあります。幅広い意味での「アート」や一般的に「趣味」と言われる様なことがその人の自己表現だと思います。私にとっての自己表現は小さな頃から「ものづくり」でした。私も元からものづくりを自己表現だと思ってやっていたわけではありません。何も考えなくても手が動いたり、やっていて楽しいと感じられることがその人に合った自己表現の方法なのだと思います。
皆さんも子供の頃クラスの大人しい子がピアノを弾いたら抜群に上手くて印象が変わったとか、いつも喧嘩っ早い男の子が書道で金賞をとって見直したなどという経験はありませんか。人によって得意な表現方法と苦手な表現方法があります。特に言葉で表現することが苦手な人は自分の想いを溜めてしまい、周りから勘違いされがちです。でも他の表現方法を知っていれば気持ちよく外に出すことが出来るのです。
相手に伝えることこそ難しいかもしれませんが、外に吐き出すことによって気持ちが良くなります。また、それを目にした人の中にはあなたの想いをちゃんと受け取ってくれる人がいるはずです。大事なことは自分にとって気持ちの良い自己表現をやめないことです。

自分にあった自己表現の方法を見つけるには
社会人になって毎日が忙しくなると「趣味がない」という人がたくさんいます。そうすると「好きなことがない」とか「興味のあることがない」などという話になります。もしそれが本当なら相当なストレスが溜まっていると思います。
人それぞれ興味が惹かれることは絶対にあります。「ない」という人は見逃してしまっているか、ぴったりと当てはまるものにまだ出会っていないだけだと思います。もしまだ見つかっていないのなら下の方法を試してみてください。
小さいことに好きだった教科(なければ夢中になっていたこと)を書き出す→どんなところが好きだったかも書く
関連するキーワードを書き出す→関連するアクティビティーを書き出す
興味のあるものから実際にやってみる
教科というと勉強なので堅苦しいイメージがありますが、実はこの中に様々な要素が含まれています。例えば私は「数学」と「英語」が好きでした。数学は答えを出すまでの過程を頭で考えるのが好きでした。今でも作品を作る時にどんな風に作ろうかと頭の中でイメージするのが大好きです。英語は私にとって新しい世界というイメージでした。そのあと地理にも興味を持ち、日本の常識とは違う異文化に自分は興味があるのだと気がつきました。今でも海外の人と交流したり、知らない文化に触れることが大好きです。
こんな感じで自分の興味をたどっていくとピンと来ることがあると思います。ポイントはそれをしている時「ワクワク」しているかです。「ワクワク」することを見つけられたらそれに共通することを探っていくとあなたにとっての快適な自己表現方法が見つかるはずです。
また、1つに絞る必要は全くありません。私のワークショップに参加される方で「1つのことを深く続けられない」とか「すぐ飽きちゃって色々なことをやっている」という方がたまにいらっしゃいますが、それでいいと思います。また、たくさんのことをやっている様に思えて、それらには絶対に共通点があります。職人なので1つのことを極める必要はなく、それをやっている時間を楽しみ、それによって発散が出来ていればパーフェクトです。
やりたいことがない、毎日が知らず知らずに過ぎていくという人はぜひ自分に合った自己表現方法を見つけて暮らしを楽しくしましょう!
